新卒で金融業界に入り、いわゆるバリキャリ。自分のキャリアや会社に色々思うことがあり、夫の転勤に背中を押されてデジタルマーケターに転身。今は紆余曲折あり、フリーランスとして活動しています。これまでの私のキャリア形成の最優先事項は「今後可能性がある仕事か?」。ここでいう可能性は、「繁栄」、すなわち「金儲けできる展望がみえるか?」です。
振り返れば、私は小さい頃からお金に執着してきました。小学生低学年のころ、毎週もらう200円のお小遣いは「元手」が少なすぎて、非効率な買い物しかできない。そう考えた私は2ヶ月ほど貯金して、お得な大袋入りのお菓子など貯金したからこそ買うことに成功。7歳くらいのころから、すでに自我をコントロールし「損得」で決定するマインドを持ち合わせていました。
金銭的にいえば恵まれた家庭だったので、学生のころの仕送りをしてもらいバイト代はほぼ貯金。自分の労働によって貯金が増えてくのが嬉しくてたまりませんでした。
金融業界にいた時は、それなりの年収がありました。年収にステータスを感じ、金銭面での心は満たされた状態。それ以外はボロボロだった気がしますが、お金に心を支えられていたからこそ、どうにかバランスを保っていられたのでしょう。デジタルマーケターになったときも、周りに比べればそれなりの待遇で、お金に困ったことはありませんでした。
結婚をしているので、主人の稼ぎだけでも生きてはいけます。ただ、そもそもお金に執着があるのは主人ではなく私であり、任せるというのも他力本願で違う気がします。お金持ちになりたければ他人に頼るよりも自分で稼いだ方が早い、そして何よりダブルインカムのほうが、当然お金は家庭に多く入ってくる。効率性を考えれば、私には共働き以外の選択肢はありませんでした。
「お金を稼ぐ」が何よりも自分の原動力になっていた私。働く醍醐味は「このマネーゲームに勝てるか」。勝負師として仕事を楽しんでいました。
それが一昨日、急に「あれ、楽しくない…」という感情をもってしまいました。そして楽しくないというだけでなく、興味を失ってしまった。ビジネスアイデアを妄想して、何を変えてもっと需要あるモデルにするか、あんなに考えるのを楽しんでたのに、パタリとその「ワクワク」という気持ちが膨れ上がらなくなった。
この喪失感はとても大きくて、仕事を生活の軸としていた私にとって、「虚無」がやってきました。これまで金儲けを最大の趣味としてきた私にとって、代替品はおろか、他に熱中できる選択肢がないのです。
こんな悩みがある人が世界にいるのか分かりませんが、私の戸惑いを綴っていく「観察日記」を発信していこうと思います。