男性から、「彼女の話がつまらないんだよね…」という相談をたまに受けます。なぜ、「彼女の話がつまらない」と感じるのか、私なりに考えてみます。
「共感の生き物」は、話が長くなる
女性は「共感」の生き物(らしい、そして感覚的に正しい気がします)。別に意見や解決策が欲しいわけではなく、ただ、何があったかを聞いて、彼女がおかれている状況を理解してほしいのです。
共感のためにはなぜそのような状況に至ったか、登場人物の詳細や発言、情景をはなすことろから始まります——感性が鋭い女性は、そのわずかなニュアンスでも受け取り方に変化があると信じるからこそ、シェアしたい。
そうなると、事の1から10までを話す必要があると考えます。話の要約をすることができない。いえ、話を要約すれば共感性をくみ取れるポイントを逃してしまう可能性があるなんて無粋、どこかを割愛しては意味がないのです。自分の解釈に完全なる共感を得るためには、フルストーリーを届けることこそが必須と考えるのが当然。
「彼女の話がつまらない」理由の1つとして、彼女の「話が長い」ことがあります。
解決策や結論はいらない
彼女が「会社のお局さんがひどい」「友達に言われた一言に傷ついた」と愚痴をこぼすとき、「こうしたら?」とアドバイスして怒られたことはありませんか?
愚痴を共有することで、怒りは分散され、薄れていくのです。
共感されることで怒りを薄めるはずの過程で、アドバイスを受けることは共感ではありません。選択肢は「共感」か「それ以外」。それ以外は不正解なのです。「イライラした」や「悲しくなった」気持ちは、共感をもって肯定される。自分が間違っていないことを確認することで、安心につながります。
共感が欲しい会話は、共感が欲しい度に発生します。つまり、同じような内容でも、時・場所・人が違えば、共感してほしい時に似たようなことが会話に上がります。
解決策や結論がいらない共感の会話は「同じような」話が繰り返される。すなわち、「似たような話」を聞かされ続けるので、つまらないと感じるのです。
「彼女の話がつまらない」のは、所詮「彼女に興味がない」
誰だって、「相手の話が詰まらない」と感じることはあります。例えば、まったく興味を持てない相手の趣味や、上司の武勇伝を何回も聞かされた時、など。
だた、まったく興味の持てない相手の趣味であっても、愛する人が一生懸命頑張ることであれば多少の興味は芽生えるもの。また、相手が本気で悩んでいる人間関係であれば、たとえ同じような話を聞いたことがあったとしても、誰との関係性でそのように悩むか・どのような心情か、気になるはずです。
上司の武勇伝だって、初めて聞いたときは結構面白かったりします。上司の武勇伝が退屈なのは、結末を知っているのに「それ、聞いたよ」と言えない関係性だと思います。
もし、本気で「彼女の話がつまらない」と感じるなら、それはおそらく、あなたの心が彼女に全力ではないから、そして「それ、聞いたよ」「同じようなこと、あったよね」といえる関係性ではない/言うことを諦めた関係性だからです。
今、「彼女の話がつまらない」と感じているのであれば、それはきっと今日も明日も明後日も、何年後もつまらない。ある日突然、付き合ったあの日のようにワクワクする可能性は、ないとは言いませんが極めて低いです。
本来気にかかって然るべき相手に、関心が薄れ「興味がなくなっている」のです。
お互いの時間を無駄にしないためにも、「彼女の話がつまらない」と感じたら、今一度、彼女との関係性を見直すタイミング、潮時かもしれません。